天の匂い(アメノニオイ) by PITさん

  ※諸事情より初日のみの記録です。
  
  6月17日01:30出発
  霧が被い車のフロントガラスが曇っているが上空には月が美しい。
  何か忘れている気がして仕方が無いが思いつかなくもどかしい。
  多少コースを変えて仙川付近より甲州街道に乗り、環状八号線へ、
 金曜の夜にしては車が少ない。
  04:30一度仮眠を30分とっただけなのだがまだ浜名湖に着か
 ない、陽が出始めて空が明るい、ほぼ140km/hで走って来ているのに、
 妙に最初の三輪行きに見た浜名湖の水面に映る月が思い出される。

  08:50桜井駅駐車場着、通信ログを採ってから仮眠。
  疲れているはずが眠れなく、集合場所に行ってみる、雨が重い。
  Mr,ドーナッツを覗くがまだ集まっていない様子、約一名記憶に引っかか
 るが繋がりサングラスで判らず(..?

  車に戻り、見鬼にコースを入力する。ざっとコースを頭に入れてガ
 イドを読んだりしている内に09:30になったので集合場所へ行く
 窓越しにミスドを覗くとしげさんが件のサングラスの人物に挨拶して
 いるのが見える。やはりH2さんだった。しげさんに手を振ってか
 ら中に入る。

  体調や予定の事など話していると女性参加者が二人到着する、軽く
 挨拶してから記憶の鎖を手繰り始める、一人はのれんれんさんと判る
 が、もう一人の反応がない(..?あで?たしかに会ったはずなんだが、
 そうこうするうちに小角さん一行が到着する。
  なるほどTさんか(^^;と思いあたり「そういえば、おはつ、
 でしたよね。」と話かけると、結構唐突だったらしく笑われてしまっ
 た(^◇^;ええ、小角さんの時もそうでしたとも。
  ドーナッツを食べるが味がしない、そうだ胃薬忘れてたと思い出し
 近所のスーパーに買いに行く。

  若干遅れてSINさん到着、打ち合わせのうえ長岳寺へ。
  国道を天理方面に走り続けると長岳寺の看板があるが例の如く見鬼
 に従うと細い道に入ってしまう( ̄ ̄;なんとなく慣れてしまった。
  長岳寺は結構観光的にも有名らしく、駐車場には観光バスなども留
 まっており団体さんなどもいる、(..;しかし、このバスどうやって入
 ってきたんだ?
  駐車場に入ると日佳里さんが鳥居の注連縄が凄いと言います、バッ
 クで切り返しをしていた私は注連縄が見えなかった為、(..?え?寺だ
 よここと思っていましたが、車から降りてみてみると確かに注連縄の
 鳥居でした、しかも方向が変?その方向へ歩いてみたら墓地に着いて
 しまった( ̄ ̄;ここらに何かあるのだろうか?

  気を取り直して長岳寺へ、参拝料を払い奥に進む。ガイドブックを
 見てから気になっていた池が右手にある、池を廻る様に歩いていると
 石垣の様なものが各所にあり、SINさんが城の様な創りだと言う、
 確かに近づくには道が複雑になっているし一理あると思う。

  石垣を昇ると鐘突き堂になっているが、その広場がお地蔵様の孤児
 院の様になっており寒い。一同一点を見つめているようだと小角さん
 が言う。
  鐘の内側等を見てみるとそれほど古い物では無いようだが、名のあ
 る方の手になる物なのだろう気がする、SINさんが鐘を突こうとす
 るので慌てて首を出す(^◇^;
  鐘は雨の長岳寺に重く響き渡る、その余韻は非常に長く感じた。
  鐘突き堂を後にすると、今度はしげさんが鐘を突く。一願成就の鐘
 ・・・さて、この二人の一願ってどんなものなんだろう?

  山の中の地蔵は厚さ5cm程のコンクリートの祠に納められ窮屈そうだっ
 た、そういう状態のお地蔵様が山道を円を書くように配置されており
 その中心ほどを龍の道が通る(只気まぐれらしく、一本に決めてはい
 ないらしい)。

  駐車場の地図を見ながら、歩いて崇神天皇陵を見学するより伊射奈
 岐神社近くの駐車場に車を停めて見学した方が楽らしいと言うことに
 なり移動。
  さらに雨足が強くなってきた様な気がしながら伊射奈岐神社参拝。
  国道沿いのその神社は邪気があるようだと人は言う、鳥居の柱に榊
 が挿してあるのが唯一伊射奈岐っぽかった。国道側には確かに鳥居が
 あるがこちらは裏口に当たる、正規には反対側に玄関があるようだが
 神聖さが足りない場所だと言うのが第一印象だった。
  裏参道右手に信仰された祠が二柱あったが、玄関側の岩磐に注意が
 いってしまう、すでに日出倭さんがその岩磐を観察し憤ったように苦
 笑している。見ると二つに瓦解した岩磐のあいだに祠や人形が遺棄し
 てあった。施餓鬼の洒落のつもりなのか胸くそ悪い。
  本殿右側の稲荷があり、墓守をしている。稲荷なら動かせはすまい
 と挑戦するようで頼もしくみえた。
  Mさんが「あ!たぬき」と言うのでその方向をみると良く肥えた猫
 がいる、尻尾がまだら模様なので狸と思ったという、まだらの尻尾は
 アライグマではないかと突っ込を入れてみるバキッ(.☆)\(^^;

  崇神天皇陵は伊射奈岐神社の向かいにあった、内堀にたたえた水の
 向こうにそれはあり、森の奥から睨む顔が木の枝を使って形づくられ
 ていた、やはり古墳は空から観るものだと痛感する。

  石上神社は、実は二度目だった。
  森の中の神社のイメージがあって裏手に山があるのが想像出来ない
 。今回時間があったら裏手25号道路を昇り、滝を見る予定だったが
 雨の事もあり断念する事になった。

  社務所に奥の石上神社の事をSINさんが訪ねるが、社務所の葱は
 やる気がなさそうに、名前は同じだが無関係だと言う、礼が侮で返さ
 れるのを神社で見せられるとは思わなかったが相手にしたくないのは
 SINさんも同じ様なので本殿に向かう。

  参拝を済ませて、他の社を参拝し奥の道を行くと橘 風流さん達が
 こちらに歩いてくる「立入禁止の場所がありましたよ」と橘 風流さ
 んが言う。前回来たときも立入禁止だったので社を建てようとかいう
 ものでは無いらしい。一緒に奥に進むと立入禁止の縄にケツマズいて
 奥に進むSINさんが見える。
  今回、森から睨む視線も弱いし仕方がないかと思っていると「あれ
 、SINさんいっちゃったね。」と橘 風流さん。それでも結構迷っ
 てから行ったのかと考えながら「いっちゃいましたか?」と答えると
 「ん。縄が切れてるもん。」と立入禁止の縄を指さします。
  意味の無くなってしまったその縄を直して奥に進む。

(検閲削除)

  朝食をとり、早めだが宿に着き休もうと言うことになり一路、大正
 楼へと走っている内、SINさんが「あの鳥居は・・・」と言うと鳥
 居の前の信号機が赤になり、「はぁ、濃そうですねぇ」とぼけてみる
 が「竹之内ですかぁ」つい声に出てしまった、それは行かねばという
 ことになり夜都伎神社へ、国道から畑の間の道を100m程行くとそれは
 あり、一つの森を作っている。
  参拝後、国道沿いのレストランで昼食、芥子明太子オムレツは美味
 だったが量が多かった(..;
  小角さんとこれからの予定で早めに宿に着いて休む事など話して、
 この状況だと、夜の三輪参拝になっちゃうかもとか言っていると、何
 故かH2さんが同じ事を提案していた(^^;ちとビックリ、予感めい
 たものがあっただけにすんなり実行することになった。

  夕方前、宿に到着した。
  部屋は最初の三輪探訪時と同じ部屋だった。あっという間にパソコ
 ンの蛸足配線によるスパゲティ症候群が発生する。
  当然PHSの電波は届かないのだが携帯の電波まで怪しいらしい、
 ネットにシガラミの多いメンバーなので、一様に寂しそうだ(^◇^;
  女性陣も遊びにきて談笑する。
  食事の後、大輪神社参拝することになる。宿の人達は何だと思った
 だろう(..;
  玄関をくぐるとMさんが「あ、雨の匂いがする」と言って深呼吸を
 している。なるほどと思いながらも「どこかにキャンディでも」と取
 りあえずボケずにおけない悲しい私( __)_/ハフ〜
  玄関に向かって右の路地を通って大三輪神社へ、正直左の路地に行
 っていたら自信がなかった。
  参道の闇は相変わらず濃くまとわりつくが、最初頃の靄も少なく、
 無事社まで来れた。
  この社は夜の方が美しい。このタイミングで夜参をするのも修復工
 事が終わった事に関係が無いわけは無いのだろうと思いながら先人の
 知Mに頭を垂れる。
  勢いと言うのは恐いモノでこのまま狭井神社参拝もと言うことにな
 った。
  狭井神社までの道行き暗く、不安は尽きなかったが右手の社が微妙
 な間隔で手をだしてくれた様で、飛び石を踏んで池を渡る様に狭井神
 社に着く。
  登頂入り口の奥、導くモノがいるようだったが、流石にそこまで甘
 える訳もいかず一礼しことわる。
  まだ時刻も更けてはいないが、御神水は美味くなったか薬井戸にて
 口に含むが、まだ時間が早かったらしい、出す訳にもいかず飲み込む
 。
  小角殿とMさんがそばで水をくんでいる、SINさんが明かりを消
 して見たいというので消すと赤い明かりが見えた小角さんがいう、勘
 違いしてもう一度消して見るが見たい訳では無かった様だ、悪いこと
 をしてしまった。その頃からMさんの様子がおかしいので付き添って
 狭井神社を後にする。

  狭井は百合の事だと言う、純血のシンボルであり、その根を食べ出
 産の痛みを和らげる風習がヨーロッパにあるという。ふと社を省みて
 そんな事を思い出した。

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