【不思議な話】 セローム
のれんれんさんのお話
さてさて、これからお話しするのはトモダチのお母さんのネタ話です。
実はこのお母さんの実家が御岳さんを祭った神社だそうで、その血筋のせいか
いつも数々のフシギ話を提供してくれました。
トモダチが結婚する前の事です。
トモダチ(仮にA子さんとします)は自分の部屋に観葉植物の「セローム」を飾っていました。
だいぶ葉が伸びてきたので、彼女はハサミでチョキチョキと切ってしまったのですが、気が付い
たら一枚の葉と一つの芽を残すのみ。
「うわー、切りすぎたかな?」
そう思いつつも彼女は切った葉をごみ箱に捨てました。
次の朝。A子さんのお母さんが「不思議な夢を見た」と彼女に言いました。
なんと夢の中にセロームが出てきて自分の事を切々と訴えてきたというのです。
夢に出てきたセロームは擬人化しており、ディズニーのマンガのようで声は女の子でした。
「私は女の子なのに葉一枚と芽一つにされて悲しい」としょんぼりしてたそうです。
で、世間話を始め(笑)セロームちゃんは自分は南の国の生まれで他の仲間と共にこの日
本にやってきたけど、よそにいる仲間はあまり水をもらえず、ひからびてるけど自分はちゃ
んと水ももらい(葉を切られたけど)一応大事にされて気に入ってる、なんて言ったそうです。
それから「今度遠くへいくそうだけど、いっしょにつれていってもらえるそうね。」とも。
この話を聞いたA子さんはもう驚いたのなんの。
お母さんはこのセロームが葉を切られた事は知ってましたが、本体は見ていません。
彼女の部屋にお母さんは全然入らないからです。
それとセロームちゃんが「遠くへ一緒に行く」といっていたのは葉を切る前に
A子さんの婚約者が部屋に遊びに来た時、「このセロームも一緒につれていこうね」
と言っていたセリフのマンマだったのです。
彼女は号泣しました。
「ごめんね、ごめんね!」とセロームをだいてあやまったそうです。
今でもこのセロームはちゃんと生きてます。随分大きくなって。
余談ですが、この事件の前にA子さんはタイ方面に旅行に行ってて、ビデオを撮ってたので
すが、事件後、久しぶりに見たら木ほどもあるセロームが写ってて、またまた
びっくりしたそうです。ほんとに南の出身だったのねー、と。
彼等はおたがいテレパシーでやりとりしてるらしいですぞ。
しかもちゃんと人間の会話も聞いている(^_^; 植物見る目が変わりました。