【不思議な話】 瞳
みなさん、どうも。
SINです。
以前にも書いたのですが、私はバイク通勤しています。出勤時には、大和川の土手
を十分程東へ遡るのですが、奇妙な事に気付きました。
ヘルメットのシールドに大きな瞳が映っているのです。
決まって早朝、大和川の土手を走っている時のみ映ります。
最初は自分の目が光の加減で映っているのだと思いました。随分大きいのはシール
ドの屈曲のせいであろうと考えました。左目しか映らないのは朝日の加減なのだと思
っていました。
しかし、妙なのです。
車を運転する方なら分かるでしょうが、絶えず視線はあちこちへ気を配り動かすも
のです。ましてやバイクです。首を動かし路上確認する回数は多いものです。
それなのに、その瞳は動かないのです。私を凝視しています。
バイクの速度を落として私はその瞳を観察してみました。瞳はシールドに映ってい
るのではありません。シールドの内側の空間に浮かび出ているのです。
瞳には年齢・性別が出るものです。
その大きな瞳は明らかに私の物ではありませんでした。
私の瞳は腐った魚のように濁っていますし、瞼が覆い被さっています。
その瞳はまん丸と黒く美しく、睫毛も長いのです。若い女性の瞳でした。
こちらが見つめても、動じる事もなく真摯なまなざしで私を見つめているのです。
大和川の土手を離れたとたん、ふいと消えます。
新年から始まったこの現象は今も続いています。
害がないから、まぁ、いいかぁ〜(^◇^;