【怖い話】 目が合う
kiyotoさんのお話
これは「無限回廊」のOGの話です。
我が高校の近く、やはり信濃川沿いにぼろマンションがあります。
このマンションの一室(結構上の階、何Fだったかは失念)は
地元大学受験生が住むと必ず飛び降り自殺を図る、と
有名な部屋でした。
私の知る限りでも3人は死亡、ベランダにネットを張って封鎖しても
無駄との事でした。
この部屋の数階真下に(逸)な天文部OGの友人宅があり、ここに
OGが泊まりにいった時の事です。
話が盛り上がり夜も更け、そろそろ寝ようかという事になりました。
部屋を片付け布団をしき、と就寝準備をしている時、何気にベランダに
目を向けた瞬間、上から下へと視界を横切る物体を目にしました。
部屋明かりに照らされた瞬間、それは逆さな人の顔となり、その
人物と目があったそうです。
一瞬のような、随分と長い間のような、その邂逅でOGは、そして
飛び降りた人物は何を感じたのでしょう。
OGは私に苦笑いしたまま、その事は語ってくれませんでした。