【怖い話】 土足

 Hさんのお話

 この日も、例に漏れずパソコン通信をしていました。ハハハッ(^^;)
 だけどこの日は、数年前にさかのぼります。


  この日は特別なこともなく、パソコン通信をしていました。
 ただパソコンは、プロフィールにも書いてますように、今では使っていない
 98ノートNs/Rでした。使っていた通信ソフトは98DOS用のAirCraftでして、
 Windosにはまだ手を出してなかった頃です。

  この時はパソコンを、こたつの上に置いて、ベランダへ通じるガラス戸
 (この時はこのガラス戸は閉めていました)に向かってニフティに巡回を
 していたときです。
  この頃は、やたらとパソコンに関係する箱などを、そのガラス戸の前に
 山積みにしておりました。ハハハッ(^^;)

  そして、どのくらい時間がたったでしょうか。これも夜中なんです。
 私が、パソコンに向かってダウンロード等をしていたときです。
 目の前の箱の方から、

   バキッ!

 とっ、音がして ビクッ とそこに顔を持ち上げると、その箱が上から押し潰した
 ように、 ペシャッ と潰れているんですよ。もちろんその箱は、最初から
 潰れていたわけでなく、ただそこに山積みにしていただけなんですけれど。
 それが、潰れているので「?」と思って、良く目を凝らしてみると、
 なんとそこに、「足」がのっているではないですか。私は、

  「 !? 」

  そして、よくよく目を凝らしてみたら、影なんですよ。人の影の姿で、
 ガラス戸をすり抜けて、右足を箱の上にのせて、ガラス戸の真ん中から両腕を
 広げて、外から今にも家の中へ入ってくるその様が、薄いグレーの影の姿で
 目の前にいるのです。

 それは、怖いっというよりは、もうびっくり仰天でした。

 その影である相手も、私に気づいたのか、 ピクリ とも動かずにそのままの状態
 で突っ立っていたのです。ここで分かったことは、その影は男であるという
 ことがわかりました。

  そして一応もう一度、その影である男を私は顔を向けてけんせいしながら、
 その影である男の右足を目だけで追って見ると、影であるにもかかわらず、
 土足であることに気づいたんですよ。

 この時、本当に頭に来ましたね。腹が立ってきて

 「このやろう、人に断りもなく人の家へ勝手に土足で上がるんじゃねぇっ!」

 って、その男に向かって、心で怒鳴ってました。ハハハッ(^^;)
 すると、この男 タジタジ と、まさに タジタジ と外へ出ていきました。これほんと。

  この時は、ほんとに怖いっていうよりは、ハッキリ言って頭に来ました。
 霊に対して腹が立ったのはこの時ぐらいでしたね。ハハハッ(^^;)

※霊に対しては気迫が勝負と言う教訓ですね。(^^)

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