【奇妙な話】 手形

 私の友人が小学生の頃の話です。
 底冷えがすると思っていると夜になり粉雪が舞い始めました。
 友人はお父さんが「明日は積もるぞ」と言うのに喜びました。
 子供には雪は嬉しいものです。
 朝一番に起きた友人は寝間着のまま、庭に面した雨戸を開けました。
 期待通りの銀世界です。
 歓声を上げかけた友人は庭の真ん中を見て固まりました。
 庭の真ん中に一つだけ赤ん坊の手形が残っていたそうです。

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