【怖い話】 気配
Kさんのお話
主人の勤める会社は、今は移転して他所に移っているのですが、以前伏見区の某イン
テリジェント・ビルの六階にありました。なんといっても最新式の、コンピュータ制
御されたビルです。幽霊なんて無縁、と云う感じなのに。。。。オフィスにいると、
誰かが後ろから観ているような気がする、と主人はいうのです。気づけば肩ごしに誰
かが、覗いている。振り向くと、誰も居ない。なぜか、主人のデスクの上の蛍光灯だ
けが、早く消耗してしまう。オカシイなオカシイなと思っていると今度は、ひとり残
業して帰る時に限って、エレベータの前に立つと、ボタンを押しもしていないのに、
階下からひとりでにエレベータが上がって来て、すぅーと開くのだそうです。一度だ
けでなく、何度となく繰り返されるので、流石の主人も薄気味悪くなったそうです。
彼曰く、後ろに立って肩ごしに覗いているのは、左官屋さんのようだ、多分このビル
を造っているときに、事故に巻き込まれたんじゃないか、と。そんな気がする、と云
ってました。