【怖い話】呼ばれた母」
numaさんからの投稿。
私の母は親類の死を当てたり（カラスが教えてくれるそうです）、火の玉や狐火を見
たり、結構色々と経験しています。
祖母は私が生まれる前に亡くなったので、私は顔も知らないのですが、いつも私たち
を守ってくれているそうです。
さて、母が子どもの頃、疎開のため父（私の祖父）の田舎にいました。
ある晩寝ていると、「○○ちゃん」と呼ぶ声が聞こえ目が覚めたそうです。姿は見
えないのですが、どうやら声は外から聞こえてきます。障子を開け、雨戸を開け、外
へ出ました。
「○○ちゃん」とまだ声は呼び続けます。不思議と怖くなかったそうです。村を流
れる川へと降りる道まで来たところで、急に後ろから「○○、行ったらあかん！」と
大きな声で呼び止められ、我に返りました。急に怖くなり走って家まで帰り、布団に
潜り込んで寝たそうです。朝になり父が「誰だ、雨戸を開けたままにしたのは」と言
われ、昨夜の話をしたところ怒られずにすんだそうです。
どうやら数日前に川で亡くなった子どもがおり、その子が呼びに来たのだろうとの
ことでした。呼び止めてくれたのは母の部屋にあったご先祖様の仏壇の誰かだろうと
のことです。
