【怖い話】歌声など
numa です。
その1
私が通っていた大学は京都の北にある仏教系の学校です。(これだけで分かる方には
分かると思います)
音楽系のサークルに入っていたので、よくボックス(部室のこと)でギター片手に熱
唱してました。
その日も先輩(馬に乗った落ち武者がでるアパートに住居)と2人、歌本を最初の
ページから歌い倒していました。
いい気分で熱唱していると、同期のハモリが得意な奴がボックスに現れ、私たちの
横に立ちました。
誰の曲か忘れましたが、歌っているときれいに3度上でハモッています。「さすが
やな〜」と先輩と目を合わせ、奴の口元を見ると全然動いていません。「えっ」と思
い先輩を見るとやはり気がついていて同意を求める目をしています。
良く聞くとその声は奴とは反対側のロッカー側から聞こえてきます。とりあえず歌い
終わり、先輩が一言「聞こえた?」、「はい、3度上で‥」
奴を残して私たち2人は走って逃げました。
その2
バンドの練習をテープにとってチェックしているときでした。きれいな女の人の声が
ハモッていました。とてもきれいな声でとても複雑なメロディーの曲を。でもその時
練習では誰もハモッていませんでした。だって女性メンバーはいなかったのです。
その3
あるバンドが練習していました。ボーカルが間奏でハーモニカのソロを入れます。間
奏になり、とてもシブイソロが聞こえてきたそうです。「おっ、かっこええやん」と
思って、ベースが見ると、ハーモニカを吹くどころかくわえてもいません。でもソロ
は聞こえています。
「えっ!」と思っても演奏は続けたそうです。(さすがこの程度のことは慣れてま
す)
その4
1回生のとき朝当番というものがあり、当番は朝1番に来てボックスと音楽室の鍵を
開けることになっていました。
私が朝当番の日に同期の男とボックス棟にに入るとすでにドラムの音が聞こえていま
す。
遅れたわけではないですが、先輩より遅く来れば説教もんです。1階でも音が聞こえ
るということは、一番怖い4回生のあの方以外にありません。
「やばい、走れ!」友人と2人走って階段を駆け上がり、音楽室のドアを開けようと
しましたが、「あれ?」鍵がかかっています。ボックスも閉まっています。でも確か
にドアノブに手をかける直前までドラムは叩かれていました。中をのぞくとカーテン
が閉まったままでやはり誰もいません。(血まみれのドラマーが‥てな話ならもっと
怖いのかもしれませんが)