【奇妙な話:ステレオ】
さちこさんの投稿
それは私が小学校高学年のころだったと思います
ある夜中人の話し声で目がさめた私は『こんな夜中に何を話してるんだろう』とベッ
ドから起き上がり外を見ました。(その話し声はまるでタクシーの無線のような声で
した)外には誰もいません。声も外からではなく私の部屋にあった古いステレオから
でした。ラジオをつけっぱなしだったのかと思いステレオに近づいた私はステレオに
スイッチが入っていないことに気づき「あれ?どうして声が聞こえるんだろう?」自
分が寝ぼけているのかと本格的にステレオに意識を集中しました。やっぱり声が聞こ
えます。
もしかしたらスイッチが入ってなくてもコンセントをさしたままだとラジオが受信さ
れるのかと思い(そんな訳ないけどその時は本気でそう思った)コンセントを抜きま
した。やっぱり声が聞こえます。ここでやっとおかしいと気づいた鈍感な私はとりあ
えず頭からふとんを被って眠ってしまいました。(昔からどうにもならないことが起
きるととにかく寝ていた)
次の日の朝 昨日の夜の出来事はなんだったんだろうと思った私は早速ステレオに近
づいてみました。コンセントが抜かれています。夢ではなかったのです。
どうしてそんなことが起こったのかいまだに分かりません。でも本当にあったんで
す。