【奇妙な話:山登り】

えりさんからの投稿

私の田舎には1月1日、初日の出を見るために山に登る習慣があります。
その山の名前を私は覚えていないんですが…
たしか登ったのは幼稚園の頃だったと思います。
いとこ家族、私の父、私の5,6人だったと思います。
もう少しでさんちょうと言った時、疲れた私は山道にごろんと置いてある石の上に
座っていとこ達と休憩していました。
ふと、森の方に目をやると、細面で…狐のような顔をした、白い着物を着た女のひと
が立っていました。
森の木が、その女の人をよけるように湾曲しています。
その為、私には女の人の姿が良く見えます。
その時はどうしてそんな場所に女の人が立っているのかなど考えず、
ぼーっと見とれていました。
しかし『行くよ』といういとこの声で素直な(だったとも言う…)私はまた歩き始めま
した。
女の人のことは、その瞬間頭から離れていました。
なんとか初日の出にも間にあい、お祈りしてから(一体その時何を祈ったの?私)下山
しました。
帰り、同じ道を通っても、女の人はいないのでした。
誰だったんでしょうかね?

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