【怖い話:煙草の煙】

 こんばんは。こちらのHPをよく拝見させていただいている大学生で紫穂莉と申しま
す。(もちろん本名ではないですが^^;)
 先日起こったできごとについて、投稿させていただきます。
 その日はゼミの飲み会でした。教授やゼミのみんなに私の恋人の愚痴をこぼしてし
まったことから、恋人と別れるように皆に説得され、酔っていた事もあり、勢いも
あって、飲み会から帰ったあとで大喧嘩して恋人とわかれ、彼の母親にまで今まで彼
が隠していた妊娠中絶のことなどを愚痴ったメールを送ってしまったらしく(その時
の記憶はおぼろげにしか覚えていなかったのですが)、彼の母親にまで恨まれまくっ
て、散々ののしられて凹んでいました。タバコで気を紛らわそうと、いつもの倍以上
のタバコを吸っていたんですが、その夜のことです。
 飲み会から帰って彼と別れてしばらく時間が経ったあとからでしょうか、教授の声
がぐるぐると部屋中を回っています。最初は空耳かタバコの吸いすぎによる幻聴かと
思っていたのですが、そうでもなさそうです。ベランダに出てタバコを吸っているとそ
の声がどんどん大きくなっていきます。精神的に参ってしまっていたのかとも思いま
したが、部屋の中でタバコを吸うことなどまったくないのに、パソコンに向かって
ネットゲームをしていても、タバコの煙のようなもやが見えたりするのです。眼鏡の
汚れか何かだと思って眼鏡を拭いてみても見えるのでさすがに怖くなりました。気を
紛らわそうとチャットに集中してもその煙らしき靄は消えてくれないんです。飲み会
で徹夜したけど、生活リズムを崩さないようにするためにずっと起きていたので目が
疲れていたのかとも思ってました。夜も遅くなっていたので、もう寝ようと思いつつ
ベランダで一服していた時です。急に肩の方から力が抜け、「ストン」と体が沈んでし
まい、一瞬呼吸困難になりました。これはやばいと思って布団にもぐりこんで寝まし
た。そしたら、部屋中を靄のようなものが回っています。金縛りにあっているかのよ
うに体が動きません。何人いるのかわかりませんでしたけど、人の形のような気もす
るし、初めは幻覚だと思っていたのですが、私の枕元を歩くような、あの布団が沈む
感覚までします。私の体を撫でられるような感覚までしたので、ものすごく怖くなっ
て、携帯電話の待ちうけをみつつ気を紛らわしていましたが、靄は消えてくれないん
です。そのうち私も疲れてきて寝てしまいました。
 次の日、例の彼の母親と和解し、そのときに聞いた話ですが、彼女には霊感の強い
友人がいて、三月の初め頃でしたか、「あなたの亡くなったお父さんが私のところに
くるのでお線香を上げてあげてね。お父さんはあなたの息子(私の彼です)のところ
にも行ってるはずよ」とそう言ったらしいのです。きっと妊娠中絶で新しい命が絶た
れたことを気づいて欲しくて私にあのようなメールを送らせたのだとそう彼の母親は
言ってましたが、あの靄や声は本当に彼のおじいさんだったのでしょうか。

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