【怖い話】部屋
Iさんからの投稿。
これは本当にあった話です。学校でこの話をやったら評判が良かったので、投稿します。
あるところに佐藤さんと、阿部さんがいました。この二人は大学の友人同士で、最初は二人とも同じ大学関係のアパートに住んでいたらしいんですが、帰って来る時間が違うので、佐藤さんだけ別のアパートに部屋を借りて住むことにしました。
あるとき佐藤さんが阿部さんに電話をかけました。
「なぁ、、阿部、お前オレの部屋に一度も来たことがなかっただろ。今度来いよ。」
「あぁ、わかった。じゃあ今度行くからな。」
ガチャン!電話を切りました。
「さぁて、部屋の掃除でもするか。」と言って、佐藤さんは部屋の掃除を始めました。すると床に、長ーい、明らかに自分のものではない女の髪の毛が落ちていたそうです。佐藤さんは、(あぁ、前ここに住んでた奴、女だったな。」と思うくらいで、そのままゴミ箱に捨てたままだったそうです。
が、それからも何度かあったそうです。長ーい髪の毛が落ちていることが。
心なしか量も増えている気がしました。
あるとき佐藤さんと阿部君が大学から一緒に帰っているとき、
「なぁ、阿部、何でお前俺の部屋に来ないんだよ。せっかく部屋の掃除もしたのに」
「ほんとにっていいのか」
「別に来てもいいけど」
「このやろう! いつ彼女なんか作りやがった?!」
「え、えぇぇぇ!!!何だよそれオレ別に彼女なんか・・・」
「オレ見ちゃったんだよなぁ。この前お前のアパートの前を通ったときに、お前の部屋に女がガラスに手を付いて、外を見てたんだよ」
「オレは一度も部屋に女なんて・・・」
「はいはい分かった。誰も邪魔なんかしねぇから」
そう言って阿部君は去っていきました。
あるとき佐藤さんが朝目覚めると、「あぁ、良い天気だなぁ。・・・・!!!!」日光に照らされた窓ガラスを見たとき、手の跡がベターと付いているのが見えたそうです。阿倍君の話を思い出し、ぞわりとした佐藤さんは阿部君に相談しました。
「おい、佐藤、2、3日待ってろ、何とかしてやるから」と言って去っていきました。
三日後、佐藤さんの前に阿部君が現れました。そしてお札を渡しました。
「いいか、それを部屋中に張るんだぞ。」と言って去っていきました。
佐藤さんは部屋中にお札を貼って安心しきっていました。
数日後、夜遅くに眼が覚めました。次の瞬間、何かを引きずる音が聞こえてきました。 そして「ひぃーー!!」といううめき声が聞こえてきました。体が動きません。ベリッ!ベリリリ!という音とが聞こえてきました。そして、佐藤さんの頬に長い髪の毛がかかりました。佐藤さんは「うわぁぁぁ!」と言って急いで電気を点けました。
部屋中のお札がすべてはがされていたそうです。
その日は阿部君の部屋に泊めてもらいました。
次の日荷物を取りに行くことになりました。
途中にラーメン屋さんがあったので、何か食べていくことにしました。入ってテーブルに座りました。すると店主とお客さんが何か話していました。
「いやぁ、そのは話、本当かい?」
「本当だよ。ワイドショーってのも来たんだから」
「俺はそんなとこには住めないな」
「だけど、酷いもんだよね。若い女がさぁ、腹を滅多刺しなんだから」
それが佐藤さんの部屋です。
「今でも酷いらしいね。畳なんかめくると血の後がべったりだってさ」
佐藤さんは、翌日、部屋を出たそうです。荷物?さぁ、どうしたんでしょうね?