【奇妙な話】足音

 ななさんからの投稿。

H県T市にある施設にバスケの合宿で行った時のことです。
下見の時から本館玄関の壁に飾ってある「子供の絵」が正視できずに
いたのですが・・・

一応合宿ですので練習もそこそこに、23時過ぎから宴会が始まりました。
お酒も入り、枕投げも済んだところで(おい)皆それぞれ布団に入りました。確か
2時半を過ぎた頃でした。 

部屋は指導員研修室といって、いわゆる先生達が寝泊まりする部屋なので
30畳の部屋を間仕切りで仕切ってありました。 私の寝た布団からは男性
陣の部屋の押入が見える位置でした。 

布団に入って少しウトウトした頃に「ドスドスドスドスっ」と明らかに人の歩く
音がしました。何となく気になったので頭を上げてみると、男性陣の部屋の
押入を懐中電灯で照らしつつ何かを探している人がいます。
女性の部屋に懐中電灯があったので、懐中電灯を取りに来たんだな。そして
枕を探しているのだろう(枕投げしてましたから)と思い込むことにしました。 
そう、思い込むことにしたのです。だって、生身の人間の
気配じゃなかったし、戻った足音はなかったし、足音から頭をあげるまでは
ほんの30秒くらい。走らないと無理な距離でした・・・。

その日の宿泊者は私たちのグループだけだったそうです。ほぼ三十路の
私たちしかいないはずなのに、子供の気配を感じていた私って・・・ちなみに
もう一人の見える人は「あぁ、子供走ってましたねー」ですって。

誰だったんでしょうねー、足音の主(^^;

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