【怖い話】ねこじゃ♪ ねこじゃ♪
投稿してくれる常連さんに、戯れ言として話したら、「それは怖い話です!」と言われたので、久々に私の友人の話。
友人が小学校6年生の時の話だから、もう30年は前の話だ。
岐阜に住むお祖父さんが亡くなって、友人は両親と共に祖父の家に向かった。
慌ただしく一日が過ぎ、通夜の晩の話である。
彼はお祖父さんの枕元にじっと座っていた。死と言うモノがよく分からず、無言で横たわる祖父の姿を凝視していた。
彼の横にはこの家の愛猫がやはりちんまりと座って、祖父を凝視していた。
ふすまを開けた隣の部屋では酒宴が行われていた。
大人達が仏間と居間を行き来していたが、ひょんな調子で、彼と猫だけが仏間に残された。それまで遺体を見つめていた猫は、大人達がいなくなったとたん、二本足で立ち上がった。友人の横から立ち上がると阿波踊りを踊るような感じで遺体の回りを時計とは逆回りに踊り始めた。
友人はあまりの事に呆然としていた。
隣の部屋で大人達が「わっ!」と叫ぶのが聞こえた。
「あかん!」
「爺ちゃんが蘇る!」
大人達は箒片手に猫を仏間から追い出した。
猫が踊ると死者が蘇ると言う言い伝えは私は知らない。
岐阜ではそういう言い伝えがあるのだろうか?