【怖い話】キャンプ場
numaさんのお話。
キャンプリーダーをしていたときの話です。
私たちのグループがホームグラウンドのようにしていた施設は色々と良く出たところ
でした。
(火の気のないかまどから真夜中火が上がっていた話や、足音だけがが走り回る話、
肝試しでお化けが1人多かった話はしましたっけ?私が行かなかったキャンプの時の
方が結構きついことがおきるのです。)
高校生か大学1年の頃、その年は夏に2回のキャンプがあり、私は2回目のキャンプ
に参加しました。
私が参加しなかった1回目のキャンプの時のことです。
ある日夕立が降りました。今から20年近く前なのでテントは家型(今で言うツエル
トみたいな形)テントで子どもが立てたテントなのでちょっと心配です。急遽3名で
見回りに出ました。その中の1人、私の同級生はとても目が悪く、夕立のため暗く
なった山の中であまりよく見えていなかったそうです。とりあえず何張りかのテント
の点検を済ませスタッフ棟の方へ降りてきました。
前から別のテントの見回りにいていた奴が降りてきました。「大丈夫やった?」と聞
こうとして、誰か確認しようと目を凝らすとどうも知らない人のようでした。
「だれや?」と思って更に近づくと、どうやら生きた人間ではないことが分かったそ
うです。
頭に矢が刺さり、ずたずたに切られた鎧を着た落ち武者だったからです。
大声で叫びながら走って逃げたそうです。
2回目のキャンプでその話を聞きながら、夜中のテント見回りをしているときです。
私と別の同級生があるテントで左右に分かれて殺虫剤をまき、子どもが頭を出してい
ないか(本当にテントから頭を出して寝ている子どもが1人はいるのです)ロープは
大丈夫かチェックして反対側に出るとそいつは変な顔でこちらを見ています。
「どないしたん?」
「なんでここにいるん?」
「は?」
「さっき後ろから懐中電灯で手元照らしてくれてたやん」
「はぁ?」
「ありがとうって言ったら、「うん」 ていったのだれ?」
「さぁ」
その夜はあと10張の見回りノルマがあったので、2人とも黙々と作業を2人一緒に
済ましてスタッフ棟へ戻りました。