【怖い話】蛇玉
すーさんからの投稿。
皆様、住之江区から堺市を渡る15号堺線はご存じでしょうか?
地図で見て頂くと良く解るかと思いますが、大和川上、変に曲がっているんです。
その理由は私の祖父がまだ若かりし頃、高速道路の橋脚を作るために大和川の土手を掘
り返し、工事が進められていました。
祖父はその工事現場を散歩がてら見に行ったそうです。
すると、作業員さんたちからものすごい悲鳴があがりました。
良く見ると何やら大きな黒い球体が見えたそうです。大きさは丁度、たたみ、6畳位は
ゆうにある丸い物体。
しかも、うねうねと波打つように微妙に動いていました。
「ぎゃー!!蛇や!蛇の固まりや!」
と蜘蛛の子を散らすように逃げ惑う作業員達。
よせばいいのに、恐い物知らずの祖父は近くに寄ってしげしげとその蛇玉を見に行きま
した。
大小、様々な種類の蛇が絡まり合うようにもつれて一塊になり、それぞれの蛇は微かに
蠢き合っていました。
さすがに気味が悪くなった祖父はほうほうのていで逃げ帰ったそうです。
こんな恐ろしいものがいたのではここに橋脚をたてるのはまずいと当初、予定していた
位置をずらし橋脚は作られ、今、現在のような曲がった位置になったのです。
祖父はその後、仕事で小指の先が縦半分に切れる怪我をし、指先がまるでバルタン星人
のようなちょきになり、それは横から見るとまるで蛇が口を開けているような格好になり
ました。
当時は医療技術も悪く、高熱とひどい痛みに苦しんだそうです。
まだ、それだけでは足りず、男、5人の息子達の中、やっと生まれた待望の女の子。
この子がなんと、蛇年生まれ。
何らかの因縁を感じた祖父は神社でお祓いを受けましたが神官様が
「貴方の命を救う代わりにこの女の子は申し訳ないが、良縁には恵まれず一生独身となら
れてしまいます。」
と言われてしまいました。私の伯母にあたる人ですが今だに独身貴族を貫いています。
あれはやはり祟り神様だったのでしょうか?