【怖い話:白昼の竹下通り】

初めましてノブと申します。今から五年前当時付き合ってた彼女と竹下通りに買
い物に出掛けました。祭日だったと記憶しています。どこを見ても若者だらけで
人を避けながら快晴の空の下マクド○ルドのコーラ片手に買い物を楽しんでいま
した。
午後1時頃だと思います、急にトイレに行きたくなった僕は、彼女に「トイレ行
ってくるから買い物済んでもこの店から離れないでねっ」と言い残しトイレを探
しました、ところがなかなかトイレが見つからなかったので駅まで行こうと歩い
ていると建物と建物間の壁に車のナンバープレート位の大きさに切ったダンボー
ルに赤いマジックでトイレ→と書いて壁に貼ってありました。その路地は幅が60cm
位で薄暗く先を見ると10m位先は空地のようでした、途中後を振り向くと晴天の竹
下通りを行き交う若者の姿が見えました。
空地に着くとトタンで建てたトイレその横には木の長椅子に座ってメンコをして
いる小学生低学年位の男の子二人、髪型も服装も昭和四十年代のスタイル、不思
議に思いながらもトイレに駆け込みトイレ内を見回すと昔ながらの上部にタンク
があって細く長い鎖を引いて流すタイプのトイレとりあえず用を済ましトイレか
ら出ると先程まで長椅子に座ってメンコ遊びしていた少年二人の姿は無く空地は
静寂していました。時間にして【トイレ→】の看板を発見してから十五分位だっ
たと思います、不思議に思いながらも早く彼女の待つ店へと路地を抜け急ぎまし
た、店に着いて店内を見回わしましたが彼女は何処にもいません。僕は携帯で彼
女の携帯に連絡しました、するといきなり凄いけんまくで怒っていました「あん
たふざけないでよ!人を二時間以上待たせて!連絡もしないで…!」一方的に携
帯切られました。彼女は怒って自宅マンションに帰ってしまってたのです、僕は
意味が解らずパニクりました。二時間以上??店内の時計を見ると午後3時41分。
確かに彼女言う通り二時間以上経っています。しかし僕の腕時計と携帯の時計は午
後1時28分。
僕は全身に寒気と冷や汗でまともでない状態で彼女のマンションに急ぎました、マン
ションに着くと彼女は渋々と玄関の扉を開けてくれました、中に入って彼女に一部始
終出来事を話しました、最初ムッとしてた彼女も真剣に話しを聞いてくれて、結果都
内の某大学病院の精神科に行く事にしました、
僕自信もその方が少しは気が楽になると思ったからです。しかし精神科の先生に話し
ても…僕も冷静に考えればおかしな話しです。結果病名もハッキリせず精神安定剤と
先生の安心させる言葉を頂いて帰宅しました。今では精神状態も落ち着き彼女と結婚
し平和に暮らしております。
精神科の先生に後で聞いた話しですが今まで世界に僕と同じ経験した人が6名程いる
みたいです。珍しいので大学病院ではこの症状を研究材料としてデジタル化したデー
タで保存してあり密かに研究してるみたいです。
思い起こすとあの空地の風景と少年服の色、白黒に少しだけ色を着けた感じでした顔色
も、それに快晴のはずの空が空地では曇り空…この投稿を最後にこの事は忘れます。

※庵主の一言。
 六名? 私の回りだけでも同様の体験した人は片手で数えられません。
 よくある話ですから、お気になさらずに。私も二回は体験してますよ。(^^)

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