【言霊喰い】
初めましてサチと申します。
怖い話は大好きだけど霊感は0。という私ですが幼い頃少しばかり不思議な体験
(と言っても自分の思い違いかも・・・)をしたことがあります。
私の家の近くに神社があり、よく近所の子どもたちと遊んでいたのですが、その
日も私は近所の子どもたちと神社の中にある滑り台や鉄棒で遊んでいました。
季節は夏だったでしょうか、木が鬱蒼と繁り神社の中は昼間なのに少し薄暗かっ
たです。
私は錆び付いた滑り台に登り、そこから下にいる子に話しかけました。が、何故
か声が全く出ません。
訳が分からず必死に声を出そうとするのですが息が漏れるばかり。友だちにジェ
スチャーで助けを求めるものの全然理解してくれず笑い出すしまつ。
そのうちに面倒くさくなり、まぁそのうち治るだろう、とたかをくくり遊びを再
開したのですが、その後気がついたら治っていました。
ストレスなどで声を出せなくなる人がいますがストレスではなかったと思います
。自分で言うのもなんですが、けっこう楽天的な性格なのであまりストレスは溜
らないんです。今でも。
それにその時は小学生でストレスとは無縁の生活を送っていましたからね。
まあ当たり前ですがそのことを友だちに言っても誰も信じてくれませんでした。
※庵主の一言
珍しい妖怪譚ですね。言葉にしようとしたのが、神社の神様の真名にさわるものだった
のかもしれません。それに無垢な子供の言葉は妖怪には栄養ですからね。
ご無事でなによりでした。