【怖い話】ヤバイ!

 ヒロさんからの投稿。

感じる事はあっても見る事はほとんど無い僕ですが、
そんな僕でも「これはヤバイ!」と思った事が3度程ありました。
ヤバイと思わないのはいっぱいありますが・・・。(^^;)

初回は大学生の時ですが、この時は事前に「これから行く場所はヤバイ場所だから」と
教えられていた為の先入観かも知れませんので除外したいと思います。

2度目
6年ほど前の夏の事です。
会社を辞めて家業を継ぐ為に実家へ戻りました。
その際に退職金などが手元に入るわけですが、「無駄使いしないように、形に残ってる物を
購入しよう」と思い、田舎暮らしに憧れていた僕は中古別荘を買う事に決めて、数箇所の
物件を見て回りましたが、その時の体験です。

場所はT県某所で別荘地としてはかなり有名です。
その日の朝、僕は実家に帰省していた妹と姪っ子&甥っ子、母と祖母を車に乗せて、
事前に予約を入れておいたT県某所の別荘管理事務所を訪ねました。

別荘管理事務所の方が運転する車の後について、様々な売り物件を見せて頂きました。
数件を見せて頂いても、琴線に触れてくる様な物件はありません。半ば諦めかけていた時
にその物件に案内されました。
件の物件の前に管理事務所の車が止った時に「これはヤバイ!」と車の中でも悪寒が
走りました。
徒手格闘術の有段者でもあるので、殺気や敵意に対してはそれなりに敏感なのですが・・・
これほどの悪寒は久しぶりです。

管理事務所の方が玄関の鍵を開けて扉を開いた時に玄関の左側から強烈な瘴気の
ような物が出てくるのを感じました。
もし、見える人なら黒い靄の様な物が見えるのかもしれません。
その家の構造は玄関を入ると左側には下り階段、右側に上り階段があって、右側は中二階、
左側は半地下になっています。先程の瘴気は明らかに左側から上がってきているのを
感じました。

中を拝見する際も半地下の方には近寄らず、中二階の方へ避難する形だったのですが、
管理事務所の方に案内されて、いよいよ半地下の部屋へ・・・
和室だった事は覚えているのですが、吐き気と悪寒だけで管理事務所の方のお話など、
完全に上の空(←失礼)。

妹は気持ちが悪いと言って物件には近寄らず、霊とかに全く疎い母はですら「なんか気持
ち悪い家だったね」と感想を漏らしていました。
結局のところ、その家に関する曰く等を調べる事はできませんでしたが、何とも気持ちの
悪い体験でした。


3度目
一時期、猟銃の免許(正式には許可)を取って、ハンティングの真似事をしていた時期が
ありました。

3年程前の事です。
猟期に入り、週末になればT県の山に頻繁に行ってました。
ハンティングといっても、安全第一の鉄砲持ってハイキング的なノリで、お気楽な感じで
す。
いつもの様に深夜に自宅を出発し、一般道を走りつないで目的の山の麓にある林道の
入り口に到着した時に「何か変だな」という感じはしてました。
林道を登っていく時にその感じは「山が変だ」と確信に変りました。
今思えば、本来ならここで引き返すべきなのでしょう。

林道の広くなっている場所に車を止めて、ドアを開けると晩秋の夜明け前の冷えた空気が
頬を打ちますが、それとは別の悪寒が走りました。「拒否られているのかな?」
今までそんな事は無かったし、せっかく来たのだからと猟銃を片手に小さなディパックを
背負って林道を登っていきます。
林道奥の獣道を登ると大きな岩がある場所を通りますが、この日は行き慣れた手前の獣道を
上がって行く事にしました。

獣道を進めば進むほど胸騒ぎが強くなっていきます。
「これはダメだ・・・ヤバイかも」と思った時でした。
奥の獣道の方で「ドーン!」と大きな音がしました。銃声ではありません。巨岩が崩落した
様な気を振動させるような音でしたが、地響きはありませんでした。
本格的にヤバイと感じて、そうそうに車に戻り、山を後にしたのは言うまでもありません。

きっと、山の神様が『今日は来ちゃダメだよ』と警告してくれたんだと思っています。

ある友人は「せっかく行ったんだから、頑張らなきゃ」と言いますが、別の友人は「そのま
ま進んでたら、命を落としたと思うぞ」と言います。
どちらが正しいのかは分りませんが、山や自然に対する尊敬と畏怖を忘れてはならないと
実感させてもらった出来事でした。

こんな体験をすると、「本能に従う事の大事さ」と「自分を守ってくれている方々への感謝
の気持ちを忘れてはいけないなぁ」と実感しますね。

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