【怖い話:首塚】
文月さんからの投稿。
昔若い頃(^^;)東京大手町のあるビルに派遣社員として働いていた時の事です。ちょう
ど前の仕事の契約が終わり新規の仕事として派遣元の営業さんから来ました。派遣先は誰
でも知っているような超有名会社(仮にA社とします)、勤務地は大手町(皇居側)、時
給もかなり良く、営業さんに話をもらった時は一、ニもなくO. K.の返事をしました。当
時、派遣社員は契約期間が普通は3ヶ月更新だったのですが、倍の6ヶ月更新と聞き少し
長いなぁと思いました。
そして、働き始めたのですが、多少ひまということを除けば社員の人たちはみな良い人
たちでしたし、他の派遣の方たちも良い方ばかりで言うこと無しに思えたのです。A社は
大手町にある古いビル(戦後?もしかしたら戦前?)の最上階で、ありがちな怖い話もあ
りました。
エレベーターの設定の関係で絶対に止まらない階に、残業で遅くなるとひとりでに止ま
って誰もいない階で開くとか、深夜に残業をしていると以前亡くなった方がデスクにぽつ
んとすわっているとか、です(本当にこれらを体験した方が何人もいたらしく冗談にはな
っていなかったようです)。
しばらくは何も無かったのですが、一緒に働いていたある派遣の方が急に具合が悪くな
ってしまったのです。彼女はスポーツウーマンで体調不良とはちょっと縁遠そうな方だっ
たのです(^^;)。しかし、日に日に具合が悪くなり会社も休みがちになってしまいました。
本人もわけがわからず病院に行って検査をするのですが原因不明。ついに契約満了前に
やめることになってしまいました。
彼女がやめて1ヶ月くらいは何とも無かったのですが、今度は急に私の具合が悪くなっ
てきたのです。何が、と言うわけではないのですが、会社にいると血圧が極端に低くなっ
たり(会社に血圧を測れるところがあったのです)、貧血を起こしたり(検査をしても異
常なし)と、ただ具合が悪いのです。最後には朝会社に行こうとすると何も嫌な事が無い
のに、とても行きたくなく涙が出るのです。
それは舞台に厚いカーテンがかかっていてそのカーテンの後にはまぎれも無く何か怖い
ものがいるのだけど気配しかわからず、怖くて逃げ出したいのに無理やりその舞台のカー
テンの前に立たされている、といった感じでした。
結局、私も契約を更新することなくそこをやめました。するとうそのように体調が戻っ
たのです。後日ミステリースポットに詳しい友人にその話をすると、「あそこは将門の首
塚がすぐ裏にあるのよ。」とのこと。
その会社は何故かはわからないのですが、女性の派遣社員はいつかず、正社員の方(女
性)も急にひどいアトピーになったりしてました。結局そのビルを引き払ってからはどう
なったかわかりませんが・・・首塚の影響があったのでしょうか?
※将門の首塚の話は有名です。私も掲載にあたりwikiを調べましたが、ページが開い
た瞬間、「うわっ!」と目をそらしました。普通の写真ですが、私には何体もの霊が睨ん
でいる気がしたのです。
wikiに詳しく載っていますので、はしょった説明をすると、ここは古墳でした。将
門の首塚は神田明神であり、ここではないです。古来より畏怖と信仰の場でしたが、明治
政府の大蔵省がここにビルを建てるに当たり、この古墳の調査を行い、石棺まで確認して
います。この段階で周囲の住民は祟りを噂しましたが、果たして、大蔵省の幹部に次々と
不幸が起こり、ついに大蔵省が肝煎りで鎮魂祭を行いました。これで祟りは現実と受け入
れられたのです。近年ではGHQが区画整理に当たり、この首塚を撤去しようとしました
が、相次ぐ事故と不幸に諦めた事例があります。結果、首塚は東京の一等地にありながら、
鬱蒼とした森に囲まれる異空間となり、香華の香が耐えません。維持管理費は浄財で「平
将門」名義で預金されているのは余談です。
首塚の「怖い話」は何話か寄せられましたが、首塚に不敬を働いた結果の愚行でしたの
で、採用しませんでした。
文月さんは霊障について具体的な記述をされています。謎の血圧低下などは最たるもの
でしょう。
東京に住む友人の話では首塚は皇居を守る霊的なラインの要だそうですが、私は確かめ
ていません。