【奇妙な話】勝手に動く

 文月さんのお話の続き。

 夕立ちが止みそうに無いので、宿の露天風呂に入りに行くことにしました。内湯から
外の露天風呂に浸かってホッと一息、精神統一してちょっと瞑想しようかな〜と思っ
たのですが、何故か集中できません。そこの宿にはもう一つ外に岩風呂があるのでそ
ちらに移動して、空を見ながら何となく、「そういえば巫女舞ってどんなの?」と
思った瞬間、お湯の中で私の手がひらひら動き出しました。そして急に手を組み3,4
種類の型(?)を組んでいました。その3,4種類の形は覚えていないのですが雑誌のジャ
ンプ掲載中のナルト(忍者の漫画ですがご存知ですか?)に出てくるような忍術を使
う時の印?のような感じでした。

3,4種類の型を2回に分けて組み、最後に両手を組みました。最後とそのひとつ前は私
じゃない力でギュッと力を込めて組みました。その後すぐに湯船から立ち上がったの
ですが、春に感じたような脱力感が…なんだろうな〜と思っていたのですが、その後
も雨は止まず夜遅くまで土砂降りでした。(同時刻東京も大変な土砂降りだったと
か)印(?)を組んだ後、何故かいたずらっ子の気持ちで、慎さんに怒られてしまうか
な、とも思いました。私、何かやってしまったのでしょうか?大雨は龍が喜んでいる
のかな、と勝手に思ったので。

※文月さんは預言を授かる時や精神統一される時は、誰にも知られぬよう、お風呂に入る
 ようですね。
 これは理に適った修法ですが、現在の日本ではあまり知られていません。
 温めのお湯に半身浴。もしくは足湯が良いとノストラダムスは言っています。
 具体的作法を書くのは止めておきます。

※巫女舞と印を結ぶことには直接的関係はありません。
 瞑想の際に、勝手に手が動き、知らない印を結ぶと言う経験は、修法を積まれる課程で
 誰もが経験することです。
 驚かず何者が自分を動かしているのかを探る必要があります。
 所謂、魔道への誘いであるケースもあるので、そう感知したら自らの身体から「魔」を
 祓う必要があります。
 密教においては身・口・意の一致と言って、真言と精神と身体の一致を求められます。
 誰も知らない真言や印を教えられることもあります。この場合は腕の動きと印の結び方
 を忘れぬようにして、その説く所を知らねばなりません。

※集団で修法している時にこれが起きると、先達もしくは師匠から殴り飛ばされます。
 あくまで個人の修法の最中に起きる現象です。

※この現象と雨は多分無関係です。前後の記述から判断して私が窘める必要は無いですが、
 基本的には操られる内は未熟と言えます。
 天意を察知して自然に動けるようにならないといけません。それは巫女舞の極意です。

※強い脱力感は操られるが故に起こるものです。天意と一体になれば疲れは出ません。

※湯に浸かっての修法は遙か古代のもので、その作法は記録にはないです。文月さんは生
 まれた頃からそれを自然に体得していたのです。
 修行しなくても体得している方は希にいます。基本的にスタート地点が違うのですから、
 真似をしてはいけません。
 

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