【怖い話】吐息

 赤石まゆみと申します。

背筋がゾクゾクするようなお話から、不思議な話まで、多岐にわたる奇妙で奇怪なお話。
拝読させていただきました。


私自身はこうした霊体験はあまりないですし、霊感という物もないと思われます。
ただ、神霊の類はいるのだと信じています。

そんな、ありふれた平凡な人です。



さて、そんな平凡人間な私が体験した、数少ない怪異?と呼べるかわからないエピソード
をいくつか寄稿したいと思います。



ひとつは我が家のリビングでの話。

当時、中学生だった私はマンガやアニメと言った類のものが大好きで(この嗜好は今もで
すが)次の日が学校でも平気で夜更かししては、大好きなマンガに登場するキャラクター
を描いてはほくほくとしていました。
気づけば日付が変わっていた、なんて日もあるほどに没頭してました。
そんな日が間々続いたある夜、いつものようにリビングの食卓にノートを広げ紙面に鉛筆
を走らせていると、ふと無思考のうちに顔を上げました。
本当に何の理由もなく顔を上げたので、視界にあった時計に目をやりました。
この時も日付が変わっていたと思います。

それでも私はたいして気にとめることなく、再び大好きなキャラクターを描く作業に戻ろ
うとしました。


ノートに向き直り、鉛筆を握り直したその時、

"ソレ"は来襲しました。




「はぁぁ〜…」



耳元へ、何の前触れも気配もなく、突然男の人と思われる吐息が吹きかけられたのです。
吹きかけられた、と言っても吐息を感じたわけではなく、声だけが耳元で聞こえただけな
のですが、それでも自分以外の家人が寝静まった深夜のひとりきりのリビングでのこと。
その声が耳に吹き込まれた瞬間、ぞわわわっ…と背筋にイヤな悪寒が走りました。

後ろを振り返っても、当然人などいません。

怖くなった私は手早く広げていたノートやら筆記用具を引ったくるように片づけると、頭
から毛布をかぶり、就寝しました。


あの声の主が誰だったのか、皆目見当つきませんが、おそらく私を早く眠らせるために脅
かしたのかな?と今になって思います。

※単なる浮遊霊の仕業かと思います。(^^; まぁ、良くあることですね。ツイートする
 

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