【怖い話】おい。
赤石まゆみです。
数少ない怪異エピソードの続きです(*^_^*)
2つめは高校での話です。
私の通っていた高校はK県が県民総出でリスペクトしまくる英雄と最後をともにした幕末
の志士が通っていたと言われる学校です。
父母が通っていた頃にはまだ木造の校舎もあったみたいですが、私の時にはコンクリ校舎
のみでした。
で、その江戸時代から変わらぬ敷地にある我が母校ですが、職員駐輪所の側に元獄舎跡の
石碑があったり、さり気なく曰く付きの土地なのです。
そんな高校で三年間も青春を謳歌しましたが、まったくと言っていいほど怖い思いはしな
かった。
唯一、怪異か?と思われる体験をしたのは、確か、二年の選択授業の時です。
歴史や偉人伝が好きだった私は、選択科目で日本史を学んでいました。
30人にも満たない我が学級を教科別に分けられると、一教科の人数が一桁台になる超少
数学級。
自然と先生、生徒の距離感は近く、選択教科の授業は大変和やかな時間でした。
なんせ、鼻歌を歌っても先生がのってくるんですもの!
そんな、真面目に授業しつつも談笑の絶えない時間が、ピタリ一時停止する出来事が起こ
りました。
いつものように、たまに無駄話をしながら日本史の授業を真面目に受けていた、ある日の
午後。
おしゃべりを一端やめて、みんなで黒板の内容をノートへ清書していました。
教室内にはみんながもくもくとノートへ鉛筆を滑らせる音だけが響いてました。
そんな静けさの中へ、ふいに一石が投じられたのです。
「おい」
と、
ノートをとっていた私たちは一斉に顔を上げて互いに顔を見合わせました。
そんな私たちを先生が怪訝な表情をしてみていました。
「どうしたが?」
「いや、今「おい」て声しませんでした?」
「いや、せんで?」
「えっ、私聞いた!」
「ウチも」
私も、俺も、と先生以外の生徒みんなが「おい」と言う声を聞いていました。
その声は男の人のものでしたが、日本史のクラスには男子は一人しかいません。(先生は
女性です)
けど、その男子の声ではなかったし、しかも声の発生源はどこかとみんなに聞けば、みん
ながみんな教室の中央の虚空を見上げるのです。
「真ん中からしたでねぇ?」
「ねぇ?」
結局、声の正体はうやむやのまま、授業は滞りなく終わりました(笑)
一体あの声は何だったのでしょう?
※どちらの学校かばれてしまうお話ですが、私は維新の志士に憧れがあるので、羨ましい
限りです。
そこで学ばれた志士は皆、国のために真剣に学ばれた方ばかりですから、誰か不埒な
ことをしていたのかもしれませんね。
※今回は貯まっている投稿の中から、まっとうな「怖い話」を選んでみました。
溜まっている投稿は神と関わる重いテーマなもので、体験者でないと分からない所もあり
ます。
実際、「怖い話」の第1集から第3集はアクセスが多いですが、第5集辺りから神霊に関わ
る投稿が増え、理解出来ないので読まない方が多いです。
私自身、雑魚の話に時間を割く気になれないので、第6集で打ち切りを考えています。