【奇妙な話】初めての体験
 
 文月さんからの投稿。

あれは私が小学校6年生の春だったか秋の事でした。父が健在だった頃は実家
は建築関係
の板金業を営んでいました。家は大きな通りに面しています(ちなみに坂の上
です(^^))。
家の作りは、1階は作業場、祖父母の部屋、その奥に台所兼居間がありまし
た。
そして外に面する扉と作業場と祖父母の部屋の間がガラスのはまった引き戸、
その奥の居
間との間は真ん中に透明なガラスがはまった障子でした。
 
細長い土地の家ですので、外からガラスを通して居間まで見える家でした。そ
の外から見
える一番奥が台所だったのです。ですから、いつも夕方帰ってくると夕飯の支
度をしてい
る母や祖母が立っているのがわかりました。
 
その日は4時ころだったと思います。小学校から帰って来た私は、まず外から
台所に誰か
が立っているのが見えました。その時は時間も時間でしたので母か祖母が夕飯
の支度をし
ているのだと思っていました。作業場を通り、祖父母の部屋の引き戸からも立
っている人
影は見えていました。
 
そして、障子をあけ、居間に入った時、台所には誰も立っていなかったので
す。居間には
母と妹がテーブルに座って家計簿や宿題というようなことをしていました。誰
も立ってい
た雰囲気が無かったので私は「今、ここ(台所)に誰か立っていなかった?」
と聞きまし
た。
母も妹も不思議そうに「誰も立っていないよ。」

本当に人の気配はありませんでした。が、もう一度「じゃあ、誰かトイレとか
に立ったり
した?」答えは「ううん、誰も。」
 
確かに居間の障子を開けるまでは見えていたのです。
あれは誰だったのでしょうか…
初めて見ちゃった体験でした。

※小学校6年生? 少し意外です。
 文月さんは物心ついた時から見えていたと思いましたので。
 私が初めて見たのは離乳食を食べていた頃ですが、言葉が喋れない分、精神
年齢は青年のそれでした。奇妙な話なので別の話でアップしますね。ちなみに
精神年齢は喋れる様になると年相応になりました。
 

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