【怖い話】六地蔵

  しろたろうさんの連投です。
  同じく大学時代の話です。

  私は、バイトだのインカレだのダブルスクールだの、自転車であちこち走りまわって
  いました。
  1年の冬、午後8時ごろ、自転車で東大路を北に向かって爆走していました。
  その時、ふっと左側に斜めになった道を見つけ、
  近道かもしれない、方向がだいたいあっていれば迷わないだろうと思い、その道に入
  りました。
  
  ところが、走っても走っても、知った道に全く出ないのです。
  迷ったかも、行きすぎかも、と、とりあえず曲がってみたりしたこともあり、本格的
  に迷いました。
  お地蔵さんが6体ぐらい祭られている場所を通り過ぎ、そして、10分後ぐらいにま
  たそこを走り、
  多分、3回目ぐらいに、あれ、同じところを回っている?と気がつきました。
  そこで、無闇に走るのではなく、落ちついていこうとしたところ、最初に曲がった場
  所付近に出ました。
  かなり狭い範囲をくるくる回っていたみたいです。
  京都の道はややこしいですね。

  ただ、不思議なのは、その後も迷ったはあたりだろう場所をうろうろしたのですが、
  お地蔵さんたちに全く会えなかったことです。

※典型的な異世界への迷い込みです。
 昔はあの世とこの世の境があやふやな場所には六地蔵を置いたものです。
 しろたろうさんの脚力なら、さぞかし走ったことでしょうね。
 

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