【怖い話】総合病院の夜 ののさんの投稿。 盲腸で入院した、祖父の体験談です。理系で現実主義の祖父は、薬の副作用の幻覚だろう と話を締めくくっていましたが、転院してからも忘れられない様で、ずっと気にかけてい ました。 ***** 夜、ふと目が覚めた時。 4人部屋の窓際の病院のベッドで寝ているはずなのに、黒い雨が振っていたそうです。 お見舞いの時に孫の私が作った折鶴が濡れてしまう、と思って手を伸ばしてもどうしても 届かない。 黒い雨が床を濡らして、湿地帯の様になり、カーテンと天井の隙間からは、白い煙が入っ てくる。 たまらず、隣のベッドの人に呼びかけ、確認してもらったそうです。 床も濡れていないし、テレビ台の鶴も汚れていないと言われ、夢でもみたんだろうと自分 に言い聞かせ、祖父はまた寝付きました。 朝になるまで、何度も目が覚めたそうです。 その度に、ベッドの周りが全てカーテンで囲まれて、誰も居ないのにカーテンが少し開い ていたり。閉じていたり。 蜘蛛の巣が降りてきて、顔周りを払っても払っても、纏わり付いてきたそうです。 話を聞きながら私は、黒い雨は血だったんじゃ…と連想してしまいました。 祖父の病室は最上階で、その上は屋上。総合病院が出来た頃、屋上からの飛び降り自殺の 噂を耳にした事まで思い出して。 怖い思いをした事は、話したから終わった事にしよう、今はもう見ていないよね?と転院した祖父に聞きました。 あまりに現実味があり過ぎて、腑に落ちないけれど、もう見ていないと。 祖父は転院先で回復しましたが、初診より総合病院での入院治療中に、かなり状態が悪化 していた事が発覚しました。 関連づけたくありませんが、あのまま入院していたらと思うと、ゾッとします。 ※黒い雨、白い霧、纏わり付く蜘蛛の巣の様な物とくれば、霊体験に詳しい人なら「ああ」 と手を打つでしょう。紛れもない霊現象で、かなり強いものです。 ※自殺との関連性は分かりませんが、病院を替わったのは良かったです。 ※私は病院勤務の経験もあり、入院経験も豊富ですが、やばい病院は存在します。