【怖い話】臨死体験の押し売り

 日月さんの投稿。

もう20数年前、長男が1歳半の時の話です。
離婚話を進める為別居中の(元)主人の所
(当時主人の住んでいた黒門市場近くのマンション)へ子供をつれ行っていました。離婚話
も話し合いがつかず、疲れていた私は、結局その日は、子供と共に主人の家に泊まる事に
なりました。

どれほど眠っていたのでしょうか、突然私の耳元で、
『ゴオォォー』とまるで、渦を巻く様な猛々しい音がしました。
と、同時に寝ている布団ごと、まるで滑り台を滑り落ちるような感覚に包まれました。
そして、次の瞬間私の身体が上へ上へと登り始めたのです。
私は、のん気に《これがもしかして、幽体離脱?》などと考えていました。
上に上がるにつれ周囲の色は白く変化していきました。
《天井にぶつかる!》と思った時、今度は足首を掴まれ身体が下へ下へと下降してゆきま
した。
周囲の色もそれにつれ、白から徐々に灰色になり、段々黒色に近づいていきます。
やっと、私は《これは、マズい!》と感じて、《私はそっちに行く人間じゃないよっ!》
と
足首を掴む者を思いきり蹴飛ばし、足をバタバタさせながら、讃美歌を歌っていました(苦
笑)

どれほど、そうしていたのか分かりません。
ふと、気が付くと私は元の布団で寝ていました。
枕元の時計を見ると、午前2時。怖くなった私は、部屋の明かりをつけ、朝を迎えました。
隣に寝ている息子はスヤスヤと穏やかな寝息をたてており、
《子供が変な者に取り憑かれなくて良かった》と安心したのを覚えています。
後日、占い師に見て貰った所、『助かって良かった。そのままだったら、貴女は生きてい
なかった』と言われました。

一体あれは、何だったのか、私の夢だったのか、今でも分かりません。

※典型的な臨死体験なのですが、日月さんは死ぬ様な状況に無く、無理矢理、魂を抜かれ
 にかかられているのが怖いです。やり方が強引で暴力的です。
※あの世に行くとき、自分の身体(魂)が轟音と共に煙突状の空間を凄い勢いで登って行
 くイメージは洋の東西を問わない臨死体験です。
※登って行くのは天国の様な場所へ出るのですが、下に引きずり降ろされるのは無数の亡
 者が煉獄へ引きずり込もうとする現象で普通は起こりません。
※はっきりしたことは言えませんが、呪詛をかけられていたのかもしれません。
※素養のある人は無意識で呪詛を発動させるので、非情に怖いです。
 

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