【不思議な話】桜吹雪？

水渓です。
桜の木に関する不思議なお話になります。

私の実家は、山脈の麓、超がつく田舎です。
狸、カモシカ、狐、熊…普通にいます。
そんな実家の近くに、桜の木が群生する山がある。公園とキャンプ場が併設されており、
桜の季節にはちらほら花見客がいたりする、どちらかというとのどかな花見場、と言いま
すか。

8年ほど前の春のことです。
たまたま休みだったその日、買ったばかりのデジカメで桜を撮ってみたくて、その山に行
きました。
山と言っても小山です。急斜面に桜の木が生えていて、その下には川。その斜面から直線
距離にして200ｍくらい離れた場所に私の家があります。

天気は快晴。でも、風は少し肌寒い日でした。
満開の桜の下でふと思う。子供の時にはよくよく遊びに来た場所だが、大人になってから
は用事があれば通りさえするものの、こんなふうにゆっくりするのって初めてかも、と。
あまりに桜がきれいだったので、高揚した気分になり、写真家篠山モード突入。
女1人、周りには誰もいないのと、桜達があんまりにも良い表情をして下さるので色んな
角度から撮ったり「いいよ～いいよ～それいいよ～」などと褒めてみたり、非常に楽しい
時間を過ごさせていただきました。
日が傾いてきたので桜の木たちにお礼を言ってその日は帰りました。

事件は次の日の朝、起こりました。
朝、父親に叩き起こされた私は何事かと慌てて一階に降りました。早く外に来い！父親が
庭で怒鳴ります。

( 　_　 )は…？
空が真っ白です。花びらです。
無風なのに一面大量の花びらが、はら、はら、はら、とシャワーのように空から舞い降り
てきます。父親と祖母が口をあけて呆然と天を仰いでいます。
「こんなの！生まれて55年、見たことない！」父親がなぜ怒っていたのかは分かりませ
んが（笑）、祖母も頷いていました。

私は、ただ嬉しかった。
胸の奥から込み上げてくる、ワクワク感。何やら大きな愛情が空から降ってくる感覚。
桜の精がいるとしたら、というかこれは確信していた。
気持ちって通じるんだ。
自然の中には沢山の神様がいらして、時にこういう素敵なサプライズを見せてくれるのか
もしれません。

ちなみにその後、桜のシャワーには出会えていません。

長々とごめんなさい。

※とても幻想的で美しいお話です。
※流石の私もこの様な事例は聞いたことがありません。
※愛情が空から振ってくる感覚ってさぞ素晴らしいものでしょうね。
※桜の精霊はいると思います。そう言う話なら聞いたことがあります。