【怖い話】ある宗教団体

 朝子さんからの投稿。

以前の職場での同僚から休日のランチに誘われたときのこと。

ランチを終えたときに、
「ねえ、私が行っている道場が近くにあるんだけど、寄ってみない?」
「なにか習い事をしているんですか」
「そこに行くと良いことがあって幸せになれるの」
これは宗教のお誘いかなと思い、丁重に断りました。
「宗教じゃないのよ、道場なのよ」
そう言って同僚は一歩も退きません。

「実は私、お寺に行ってまして」と、仕方なく信仰していることを暴露しました。
「宗教じゃないのよ」
しつこく何度も誘ってきます。
同じ職場の人であるため無下には出来ず、仕方なく行くだけならとついていきました。

和風の建物に案内され、畳が広がる広い部屋につきました。
掛け軸らしきものが壁にかけてあり、信者らしき方々が頭や膝をついて、お祈りをしてい
ます。

「あの……これってやっぱり宗教では?」
「宗教じゃないのよ、道場なのよ」 
なんだか話が通じません。
 
今度はある小さな部屋に通されて、机にガラスコップに入った二杯の水が置かれました。
そしてある中年女性が入って来て、同僚とこの道場に通えば幸せになれると力説してきま
した。

私は、この状態から逃れられたら助かりますと、真逆のことを思いました。

そしてこの二人は水の入った二つのコップの内の一つに一緒に手をかざして「これからこ
の水をまろやかで美味しくします。
これを体感すると、この道場の素晴らしさが分かるはず。また放射能も抜けます(※ちょ
うど原発事故があった頃)」と言って、頼んでもいないことをやりだしました。

『何の罰ゲームだああ⁉』
もう最悪です、ちっともこちらの話を聞いてくれません。
それにこの部屋に来てからなんだか動物の気配があり、私の体を触ったり、首に巻き付い
たりしています。

イタチみたいな細長い動物のようで、毛並みがふさふさしている感触があります。私を値
踏みしているような感触も同時に感じました。
勿論、その姿は見えないのですが。
もしやこれは、オカルトで有名な獣というジャンルのやつか。と、感慨深く思う反面、
獣っぽいのに首に巻き付けられてちょっと苦しいのに、目の前では手でかざした水と何も
してない水の飲み比べを強要させられている私。

『何の罰ゲームだああ⁉』
大事なことなので、二度叫びました。
心の中で。

でも不思議なのは、確かに手をかざした方の水のほうがマイルドで、のど越しが良かった
んです。
もしや、部屋にいる獣みたいのが何かしたのかなと思ったりしました。
感想を求められたけど、「私には分かりません」と、ニッコリ笑顔でお答えしました。

最後までこの方たちは、「幸せになれるから通って」と言ってましたが、幸せな人に宗教
は必要ないんですよと心の中で呟きました。

ある意味、この呟きは自虐ではありますが。

後日、道場に連れていかれた同僚が、こう言ってました。

「私さあ、あの上司がきつくて苦手で。だから毎日、『おこらないで優しくしてくれてま
すように』とお祈りしているのよ。そうしたら本当にそうなったの。幸せよ~」

あの道場は、生き霊の飛ばしかたを習得して実践させる呪詛道場ではないかなと感じまし
た。
信者は知らず知らずに、陰徳を積み上げて魂を黒く染めるシステムに組み込まれ、それを
利用する輩の餌にされているだけ。一種の洗脳みたいなものなんでしょうか。
大陸系統の呪術のような感じでもあります。

ようするにこの世で一番厄介で怖いのは、人という話でした。

※「手当て」と言う言葉が示す様に掌を当てるだけで癒やす能力は万人が持っている。掌
 をかざして水をまろやかにする位、子供にも出来る。
※ここで怖いのは朝子さんが感じた獣の存在である。こう言う低俗霊を使役して現世利得
 を得る事は可能だが、必ず対価を支払わねばならない。得てして割に合わない取引であ
 る。
※新興宗教の教祖には低俗霊に操られている方が多いので、関わらないのが賢明である。
※造物主は全ての存在に絶対的幸福と祝福を与えている。宗教はそれに気付く手段でしか
 ない。この世の苦労や試練は絶対的幸福に気付く為の試練にすぎない。
※試練だと分かっていれば、あなたはそれを楽しむことが出来る。それを仏法では解脱と 言う。




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