【怖い話】爪音
ののさんよりの投稿。
在り来たりな話かもしれません。
就寝直前の、消灯時間。
カッシャ、カッシャ、カッシャ…と屋根の上を、カラスでも歩いているかのような音が聞
こえました。
ウロウロと歩いているというより、ちょうど部屋の真上辺りで止まり、ガリガリと何かを
引っ掻いているような強めの音まで。
「…ねぇ、なんか屋根の上にいない?」
「カラスじゃない?」
鳥は夜中に行動しないのに!なんて抗議しても仕方ない…私だけじゃなく、旦那にも聞こ
えてる音なのか、と確認だけしてハラハラしながら寝ました。
二階建てアパート角部屋で、壁の向こうは道路上&空中のはずが、ドンッと重量感のある
何かが当たる音も、何度か1人の時に聞いていて…
何かだったとしても、入って来れない、それ以上近づけないから、反発的な音がするんだ
と割り切ろうとしてました。
翌朝。
夢見も悪くないし、いたって普通な状態の私と旦那でしたが、同じアパートに住む小さい
男の子がギャン泣き以上に何やら訴えつつ泣き喚く声。
同じように理性を欠いたように吠え続ける犬の鳴き声を耳にして、夜に来てた爪音の主の
影響?…と悔しさのような、焦りのような気持ちが湧いてきました。
夜の怪音と、朝のご近所騒動はこの時一度だけの事でした。
巫女体質ってご近所に迷惑かける側なんでしょうか…
※霊能者にはブースター体質の方が多い。その人がいるだけで、その周辺の霊を呼び寄せ
るだけでなく、活性化させてしまうのだ。
※この件に関しては、巫女体質云々よりも、ののさんが呼び寄せた特殊な霊道の所為であ
ろうと思う。
※まぁ、百鬼夜行の超ミニバージョンであったのだろう。こういうことは良くある。
※結界を破られていたなら、また違った展開になったであろう。
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